ツマは「女王の教室」の真矢の如く言い放った。「いい加減目覚めなさい。あなたはエンジニアじゃないでしょう。『いい加減なエンジニア』なんて形容矛盾も甚だしいんです。」と。では何?「評論家。あるいはサリエリ。モーツアルトをただ楽しむだけの聴衆ではなく、ましてやモーツアルトでもなく、その中間にいて、モーツアルトに嫉妬しつつも最大の理解者、そういうポジション。理解する能力がなかった方が幸福だったとも言えるし、理解ができるだけ幸福だったとも言える。」
たしかにそうかもしれない。
彼女にはおれ以上におれが見えている。そのことに疑いはない。
だからと言って彼女の言うことを全肯定する気もない。
でも…。
この件についてもう少し自覚的に生きてみることにする。