ひとのことばはプログラムのソースコードじゃないから、
ことばを正確に積み上げていけば伝わると思ったら大間違い。
ひとのこころはコンパイラじゃないから、
最後までソースを読んでくれるとも、
読んだからといって理解してくれるとも、
理解してくれたからといってその通り動いてくれるとも限らない。
それどころか正反対のことをするかもしれない。
ひとのからだを動かすにはどうすればいいのか。
こころを動かすしかない。
こころを動かすには…?
ことばはただの媒質だ。
ことばそれ自身が持つエネルギーもあるけど、
そのことばを発するからだそのものが持つエネルギーにはかなわない。
右!右!と叫んで左を指させば、ひとはどっちを向くだろう?
多くのひとは左を向くんじゃないのか。おれ自身は右を向くとおもうが。
こころを動かすちからを持つことばは、
力強く動くからだからしか発することはできないのかもしれない。
動くだけのやつは尊敬されるが、
ことばだけのやつは尊敬されない。