最後のブログ(仮)

90年代以降作り散らしたblog的なものの最後

小学校の運動会は日曜日に

順延となった。


そのため今日は午前中の合氣道の稽古が終わったら自由だと子供たちは喜んでいたが、いざ稽古に行ってみると5週目で休みだったので結局本日のノルマはまったくなしということになり、久しぶりの完全自由日となった。


今までできなかったフラストレーションを爆発させるかのようにゲームに興じる二人。たまにはいいだろう。


夜、明日の運動会の支度を始めたところで問題発生。6年生の長男がリレーで使うはちまきと、踊りで使うはちまきがないという。自分はちゃんと袋に入れていた。なぜなくなったのかわからない。自分のせいではない。などとふやけた寝言をホザくので、軽く論破した上で今現在、明日の運動会のためになにが可能かという選択肢を挙げた。


なくした2本のはちまきが学校で見つかろうが見つかるまいが、先生が予備を用意していようが用意していまいが、そういったあやふやな外部条件に左右されずに確実に運動会に参加するためには、はちまきを作るのがベストだという結論を提示する。呆れて傍観を決め込むツマと、ぐちゃぐちゃ言う長男を放置して、近所のイトーヨーカドーに素材を買いに行く。おれにいきなりミシンが使えると思えないので、両面接着テープと2mの赤い生地を購入。


次男のリレー用はちまきを参考に赤いはちまきを作る。とは言うものの、おれは裁縫なんて一度もやったことはない。はさみで布を切ったことすらない。おれが通った私立の小学校では家庭科は履修飛ばししていたのだ。鉛筆で線を引き、はさみで切る。折り目をつけ、両面テープをアイロンで接着し、折り、布同士をアイロンで接着し、裏返す。ひたすら裏返す。110cmで内のりが2.5cmの袋状の布を裏返すのはやや苦労した。そして、端を再度両面接着テープで閉じ、裁断する。


長男に命じて、踊り用のはちまきの寸法を思い出させて紙に書かせ、本人の身体を使ってサイズの確認をする。その上で、もうこれ以上おまえに用はないから寝ろと言いベッドに追いやる。少しは反省しているように見えるがさて。


怪しげな寸法を元に布を裁ち、同じプロセスを経て、しかし今回は裏返すシーケンスを接着するタイミングと並行して行うことで、かなり早く完成させることができた。また端も両面テープならではの方法できれいに処理した。長男の記憶に頼ったサイズが曖昧なことを除けば、仕上がりは悪くない。


明日、学校で本物のはちまきが見つかればそれを使えば良い。おれが夜なべして作った特製はちまきで美談を演出する必要はない。父親手製のはちまきなんて確かに希少価値はあるかもしれないが。だがそんなことよりも、目の前に立ちはだかるトラブルは、自分の持てる能力を使い切れば、常に解決できる可能性があるということを学べ。そして解決しようとする意志を持て。そのために頭を使え。使える頭にするために勉強しろ。そういうことをおまえに伝えたい、広明。