最後のブログ(仮)

90年代以降作り散らしたblog的なものの最後

混沌

コンピュータ・サイエンスでもなんでもそうだが、基礎は重要だ。現時点での状況だけを見ると混沌のようだが、歴史を遡り原点に近づけば近づくほどいろんなものがすっきり整理されて見えるようになってくる。たいして知っているわけではないが、大学院で離散数学や数理論理学やコンピュータ・アーキテクチャの講義を受けることで何かがクリアになった。

文学はなんとなく読んでいたり音楽は快楽として楽しんでいたものの、人間の歴史や文化にはあまり関心を持てずに生きてきた。登場人物がやたらに多い歴史ものとかはとても読んで理解できる気がしない。ただヒトという種についてのもっとプリミティブな進化や発展のようなことはおもしろく感じる。

今回アフリカのごく一部だけをごく短時間だけ経験しただけだが、風土や気候や南北問題や人種やいろんなことが絡みつつも、ずっと日本で暮らしてきて見えていなかった社会の基盤に近い部分がどうやって成り立っているか?なぜこういう仕組みになったのか、というような基礎のさわりだけを学ぶことができた。

日本とは何もかもが対照的なこの地で、しかし日本にもかつて間違いなくあったようなエネルギーや猥雑さや混沌に曝されて細胞の深部にある何かのスイッチが入ったかもしれない。そしてそれはすべて常に傍らに心を許せる優秀なガイドがいてくれたおかげだ。本当に感謝している。