最後のブログ(仮)

90年代以降作り散らしたblog的なものの最後

そしてNBO

21日にMWZへ移動。移動の途上で巨大なランクルの窓から見るもの見るものすべてが新鮮で強烈で過剰でめまぐるしい。同行者は平然としている。大量のバイクがルール無用で走り回り、道端ではなんだかよくわからない店?でなんだかよくわからない物を無闇に大量に売っている。人と商品とバイクと牛が混在している。そしてそういう状態が延々何kmと続く。強烈すぎてすでに疲れながらも、なんだかやたらとおかしくて笑えてくる。最高だ。

そしてビクトリア湖畔のSerenity on the lakeに投宿。ウイルス騒動のせいか客がほとんどいない。我々を含めて2組。夜は見事なまでに真っ暗。星は見えるが雲が多い。また湖畔に近づくとカバとかワニの餌食になる恐れがあるので近づくなと言われているので夜の撮影は断念。

22日はセレンゲティ国立公園のンダバカゲートに移動してサファリがスタート。移動途中に見てきたものの強烈さが残ってはいたが、ものすごい勢いでそれが上書きされていく。

なんなんだこれは。

なんなんだこれは!

なんなんだこれは!!

その夜はSeronera wildlife lodgeに投宿。国立公園のど真ん中にあるのにものすごく立派なロッジ。360°見渡せる展望台で夜中に星を撮ろうと思ったが、周辺にフェンスがない上に電気が落ちるので動物に襲われる危険があるのでダメと言われ諦めた。

23日はさらに南下。だだっ広い平原を走るといろんな動物がこっちを見たり、一緒に走ったり飛んだり。

大地と空と動物と人について、ものすごい量の新たな経験を浴びた。見るだけでなく間近に存在を感じること、恐れられたり関心を持たれたり持たれなかったり、一歩間違えば一対一の捕食関係になりえるあの場所で、実際に他の動物が他の動物を捕食するのを見、その食物連鎖から逃れてきた歴史に思いを馳せ、現在の共存関係に至るまでなにがあったのかを考える。彼らは人間ができる限り干渉しない環境で植物も巻き込んで食物連鎖を回している。それを人間はただ単に見物に来る。

人間が給餌しなくても自動的に運営されている動物園、という逆説的な見方をしてしまうのは致し方ないことだろう。一度も人間に認知されることなく命を全うする個体もいるだろう。

さらに南西側には狩猟可能な地域も残されている。人は遊びとして動物を狩る。

よくわからない。

とにかく強烈な2日間を経験し、またしてもSerenity on the lakeに戻ると、前日の夜に近所の村人が釣りをしていてワニに食われたとのこと。ビクトリア湖で捕れるTalapiaという魚は高く売れる高級魚なのだという。まるでワニがTalapiaを餌に人間を釣ったみたいだ。

ひたすら混沌としている頭を我々一組しか宿泊者のいないロッジで冷やし、熟睡した。

24日は朝からMWZへ戻り、JROを経由してNBOへ入る。そして空港ホテルで豊かなWiFiにありつき、これを記録している。

ケニアもNBOも初めての場所だが有名ホテルチェーンに宿泊するせいで、まったく違和感を感じない。次回はここで動物を見てみたいものだ。