最後のブログ(仮)

90年代以降作り散らしたblog的なものの最後

新バイク

アフリカツインがバージョンアップした。火曜日に試乗してみたが、あまりのスムーズさと扱い易さと軽さに、排気量がほぼ5分の1のなつかしのセローに乗ってるかのような感覚に陥った。だがエンジンはいつの間にか高回転まで回っていて、VMAXのようなパワーぐんぐん出してるぜという出方ではなく、気がつくとスピードに乗っている。

メーター周辺のあまりの先進機構に驚く。メーター自体はグローブをはめた指でも押せる感圧式タッチパネル液晶で、様々なパターンの表示が可能。CarPlayにも対応しているのでiPhoneの画面が表示できるからMapにもなるだろう。DCTは実に的確に作動し、必要とあらばシフトタイミングは何パターンか選ぶことができる。電子制御サスは荷重に応じて前後独立に硬さを自由に変え、バンク角に応じてコーナーリングランプの照射範囲が3段階に変わり、路面に応じたトルク制御やABS、さらにはクルーズコントロールすら当然のように装備されている。

これは一体ナンだ?高級乗用車か?車間制御や車線維持システムを付けたらスカイライン並じゃないか!愛車VMAXがもはや完全にビンテージバイクだと認識した瞬間だ。分かってたつもりだが、この現実を目の当たりにしてVMAXならではの良さも分かるというもの。今日はあの金属の塊をよく磨いてやった。

見るだけ、試乗するだけ、から当然の流れのように見積もりまでもらう。一昔前の乗用車の値段。いや、今でも乗用車買えるな。迷う。

2週間ほど前にチラーヂンの飲み方をちょっとだけ変えて以来、体調が良い。定期検診ではFT4が高すぎるとかTSHが低すぎるとか言われそうだが、良いものは良い。無難な値にしたがる医者は患者のQOLへのリスクテイクを支援して欲しい。そしてアフリカツインの試乗にはVMAXで歯医者に行った帰りだったが、寒さが以前ほど苦にならないことに気づいた。つまり、新バイクを入手しても死蔵することなく機材を積んでは各地に山奥でもどこへでも撮影に出かけられるということを意味している(はず)。

買うとしてもわざわざ分割払いにしたら金利分無駄でしかないし、積極運用する分は別途確保してあるわけだから、あとは自分の決断だけとも言える。いや、、、、家族に遠慮は感じている。でもどうする?いいのか?クルマは車検を通して5年乗る予定だ。エクストレイルは雪でも無敵の下駄として我々の信頼を勝ち得ているが、いかんせんデカい。長距離乗れて荷物が詰める小型ラグジュアリーカーはないものだろうか。

クルマはさておいてアフリカツインである。リアケースとパニアケースに着脱式のインナーバッグやタンクバッグで重装備すれば、機材一式防水を保ったまま余裕で運べそうだ。これを買わないとしたらその理由は恐怖心だ。投資に見合うだけの結果を得られるのか?いま大金をはたいて本当に大丈夫なのか?家族に説明はできるのか?人生設計(そんなもんないけど)と整合するのか?

VMAXは残す。これは既定路線。最新のものと古いものとの組み合わせがどうやら以前からの自分の好きなスタイル。音楽然り、映画然り、コンピュータ然り。駐輪スペースはある。これも問題ない。そう、外的な問題はないのだ。一切。あとは自分だけ。大きめの決断をする時に、自分の内部でオールグリーンなことは確認するが、周囲に少しでも障害になりそうなものを探して、スキあらば中止しようとするのは自信のなさゆえの悪い癖だ。でも自分にしか決められない大きな決断は無数にあり、人の生死も含めてその結果を全面的に引き受けることを10年以上続けてきたわけで、いまさらどうということはない。

投資だとかなんだとか言ってそのリターンを求めようとするから恐れるわけで、ちょっと大げさな趣味だと思えばいいのだ。あそびだと割り切ればいい。あそび。もっとも仕事も大きな意味ではあそびだ。

遊びをせむとや生まれけむ(開き直った)