最後のブログ(仮)

90年代以降作り散らしたblog的なものの最後

今度は

前立腺の生検のために2泊3日で入院した。今まで生検をすることはいくつかの病院で勧められてきたが全部断ってきた。PSAの値が確かに4.0は超えているがかといって6.0未満だし前立腺がんは進行が遅いことも多く早期発見して切除してもQOLが低下するばかりで、人生において長命を求めていない(今のところ)自分としてはメリットが感じられなかったためだ。

しかし東大病院では全身麻酔の上、2泊も入院する。そして術式は経直腸ではなく経会陰式なので恐らく多少は感染症リスクが低そうなこと、などなどを挙げられて説得されてしまったので、年貢を納めることとなった。

2ヶ月前に入院したばかりなので勝手は分かっている。今回は差額ベッド代の発生する4人部屋だったが、相変わらず快適だった。前日は食事は19時以降禁止、当日は水分補給は朝5時まで。食事は朝昼はなし。朝手術着に着替えた後、点滴のラインを取り水分補給の点滴をして、しばらく待機。呼ばれる少し前にT字帯を着用して抗生物質の点滴を入れる。時間が来たらストレッチャーに乗って4階の手術部まで移動してヘアキャップをされた。手術室に入るのは初めてなのできょろきょろ周囲を見回していたら、不安だと思われたらしく付き添いの看護師に「大丈夫ですよ」と言われた。映像でしか見たことがない部屋の様子はまさにそのままで、好奇心むき出しであちこちを見る。手術台へは自力で移動した。元気なのだから当然だ。そして酸素マスクをされ、ラインから麻酔が注入されたらしく頭がじんわりしてきたと思ったら、ストレッチャーの上で目が覚めた、ような気がする。しばらくぼんやりしてよく覚えていないが、撮影した動画をカットしてそのまま雑に繋いだような感覚だった。空白の1時間ではなく無だった。

T字帯の内側にある吸水シートには血が点々と付いているので針がたくさん刺されたのだろうと思われるが、その部位は見えないしiPhoneを駆使して見ようとも思えないので、どうなっているかは分からない。ただ鈍痛があり血尿も出るし、想定外の肛門の痛みもあったが、いずれも大したことはないので、夕食にもぎりぎり間に合ったし眠れないということもなく、無事にすべて終わり翌朝退院した。

当日、翌日の午前中は多少血尿が出たが、午後になるともうほぼ普段通り。自転車やバイクには次回の外来まで乗るなと言われているが、1週間もすれば大丈夫な感じだ。

色々が以前勧められた病院と比べて大げさにも見えるが、最大限のリスク対策がされていて患者に不安を与えないシステムだと感心した。

あとは結果次第だが、何が嫌かって仮に悪性ですとなった時に医師と自分との判断が異なった場合にどうするかだ。一見玉虫色で消極的な先延ばし判断に見える「様子を見る」というヤツは実は案外重要と学んできたので、定期的にPSA検査をしながら様子を見つつ判断する、という方向で落ち着けたい。